子供の五臓と五情⑥ ~心(1)~

「喜べば慶び事が喜んで 喜び連れて喜びに来る」

このすばらしい歌の典故は、残念ながら謎なのですが、、、、しかし、五情の一つ、喜(き)について、これほど生き生きと簡潔に説明してくれている言葉を、私は他に知りません。

心(しん)が担当している喜(き)とは、、、、、

あるがまま光り輝き、生きているだけで嬉しいという、純粋で絶対的な喜びです。その魅力は、外へ外へと放たれ、自然と賛同者を惹きつけます。喜び連れて喜びに来る、です。

外へ外へ、というと、前述の、肝(かん)の条達(じょうたつ)が思い出されますが、条達の外向性は、壁や現状を打破する事も含みます。自他のルールがせめぎ合いがちです。武道でいう、「修、破、離」が、この状態です。

心(しん)の喜(き)の外向性は、条達とは違ってもっと自由です。ルールが無い、もしくは、ルールとは別の次元で、楽しく無限に響きわたります。

心の喜は、幼な心で言えば、はしゃぎすぎて叱られた時、なぜ叱られたか分らず、しかも、めげずに何度でも似たような事をします。叱られてもあまりへこみません。いつも楽しそうです。

もしも、悪いと分ったうえで確信犯的に調子に乗り、叱られれば理解でき、時には反抗するためにわざと、更にはしゃぐのであれば、それは肝の条達です。

喜を多く持つ人の場合、賛同者は、これはもう、放っておいても集まってしまいます。喜の豊かさが、まぶしくおもしろそうだからです。

肝の気の強い人が、正論とはいえ、自分の考えを他者にのさばらせてしまうのとは違います。また、脾(ひ)の気の強い人(後述)の清濁併せ飲むリーダーシップとも違います。

心の場合は、ただただ、自分が自分らしくある事が嬉しいので、にぎやかであれ、静かであれ自己充足感がにじみ出ています。仲間がいたらいたで楽しみますが、基本的には、喜び、輝くために、他者を必要としないみずから光る恒星です。
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プロフィール

やわらか堂

Author:やわらか堂
小関理恵(こせきりえ)
鍼師、灸師、
あん摩マッサージ指圧師

  • 1995年上海中医薬大学
    (WHO指定研修先)にて中国鍼短期研修
  • 1996年東京医療専門学校卒業、鍼・灸・あん摩マッサージ指圧師資格取得
  • ハートと虹色の画家
  • 癒しのライター

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